今年の「日本ダービー」は「ウォッカ」の64年ぶりの牝馬優勝で大いに沸きました。並み居る精鋭三歳牡馬陣に正攻法の戦いを挑み、三馬身という決定的な差をつけて優勝した彼女の次走となったのがこの「宝塚記念」でした。“建前”としては『ファンサービスとしての出走』ということですが、本心は『「凱旋門賞」を勝つ為には日本で古馬と戦っておきたい』ではないでしょうか。確かにローテーション的には牡馬であっても非常に厳しいものです。『しかしここで勝てなければ「凱旋門賞」など“夢のまた夢”』それもまた本音でしょう。三歳の春の時点でこれだけ完成されている牝馬にさらなる成長を望むより“今の勢いで世界の頂点を”は正しい判断だと思います。その為のステップレースのひとつとして“7キロ”というハンデをもらえる「宝塚記念」は絶好です。
昨年、「ディープインパクト」の挑戦で注目が集まった「凱旋門」。そこで勝ったのは斤量(騎手、馬具を併せて馬の上に乗せる重量)の差が“3.5キロ”あった三歳牡馬でした。実は近年の「凱旋門賞」のほとんどの勝ち馬は三歳牡馬です。それは今の時期の三歳馬と古馬との“3.5キロ”の差は三歳馬にとってはあまりに有利だということでしょう。ハンデ戦においてハンデを決定する基準は“1キロ=半馬身”。しかしこの時期急激な成長をした三歳牡馬にとってはこの“二馬身弱(=3.5キロ)”はそれ以上の大きなアドバンテージをもらっていると云えるでしょう。牝馬はさらに“1.5キロ”の斤量差がもらえます。「宝塚記念」での三歳馬と古馬との斤量差は“7キロ”。これは『ぜひダービー馬に「宝塚記念」へ出走してもらいたい』ということの表れ。夏に急成長期を迎える前の三歳馬に与える大きなハンデなのです。しかしこの大きな優遇措置に対して“古馬挑戦”をしたダービー馬がどれだけいたかと云えば、4年前の二冠馬「ネオユニヴァース」唯一頭。結果は「ヒシミラクル」の4着。ダービー馬の“三歳の宝塚挑戦”が如何に困難なことであるかを示す結果となってしまいました。「ネオユニヴァース」が勝った4年前の「日本ダービー」で二着の「ゼンノロブロイ」につけた着差は“1/2馬身”。「ウォッカ」が今年の「日本ダービー」で二着の「アサクサキング」につけた着差は“3馬身”。「ネオユニヴァース」が「宝塚記念」でつけられた着差は“1馬身1/2”。単純に計算すれば“今回は確実に突き抜ける”ということになります。
しかし「ウォッカ」にとっては、“このローテーションで壊れないか?”“18頭の牡馬の中、インコースで揉まれた時に大丈夫か?”“重馬場は大丈夫なのか?と実はいろいろと不安点もあるわけです。さて机上の計算通りにいきますかどうか・・・・。大穴はシャドウゲイトあたりか。
◎ アドマイヤムーン
○ ウォッカ
△ メイショウサムソン
△ シャドウゲイト
△ ポップロック
△ ダイワメジャー
馬単
06-02,06-14,06-17
三連単
06-02-05,06-02-11,06-02-14,06-02-17,06-14-02,06-14-05,06-14-11,06-14-17,
06-17-02,06-17-05,06-17-11,06-17-14,02-06-05,02-06-11,02-06-14,02-06-17