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タイムトラベル 21:35
 あの時に戻ってやり直したい。そんなことを誰もが一度は考えたことがあるのではないでしょうか。そんな願いを叶えてくれる“タイムマシン”という機械が実在したら良いのになと少年の日の僕は考えたことがありました。SF小説やSF映画など空想の世界の中ではよく出てくるこの“タイムマシン”。どうやらまだ実用化という話は聞きません。しかし科学的な研究が止まってしまっているのかというとそうではないらしく、現在、アメリカのコネチカット州立大学では高出力レーザーを使い、擬似的なブラックホールを部分的に形成させ、素粒子をタイムスリップさせるという実験が続けられているそうです。

 理論的に光速を超えると時間を遡ることが可能になると云われています。しかし光速に限りなく近づいてゆくと質量も急激に増大してしまう為、不可能ではないかという説もあるのですが、その実験においては質量を持たない素粒子に情報を乗せて過去へと送るという方法によってこの問題を解決しようとしているのだそうです。もしこの実験が成功すれば、過去を変えることが可能となり、それ以降の未来が変わってゆくのかもしれません。

 仮にこの実験が成功した場合、大きな問題となると考えられているのは、彼の有名な“親殺しのパラドックス”です。子供を持つ親を子供が生まれる前に遡って死なせてしまった場合、生まれていた子供はどうなってしまうのかという話です。生まれたという事実を生まれなかったことに書き換えてしまうことによって起こる矛盾。それが“タイムパラドックス”と呼ばれる現象です。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「ターミネター」にも出てきますね。これについては過去に干渉してしまった時点より“源流”たる“時間の流れ”から“支流”が生まれ、そこから“源流”と平行してふたつの世界が存在するようになるという“パラレルワールド”という考え方もあります。つまり過去を書き換えられてしまった世界と元々の書き換えられていない世界とがそれぞれが別の時空に存在するようになるということ。しかしこれとて理論上の可能性の話であって、証明されているわけではないので実際にどうなってしまうのかは誰にも分からないことです。

 もしかすると人は“タイムマシン”など使わずに戻りたい時にはいつでも“タイムトラベル”をしているのではないかと時々僕は考えたりします。もし“タイムトラベル”が出来たとしても過去へと戻った時に未来に経験していた記憶を持っていなかったらどうなるでしょう。多分、以前と同じ判断を下し、再び同じ行動を繰り返してしまうのではないでしょうか。であれば、過去も、そこから派生する未来にも変化は起きることはないはずです。ならば“タイムパラドックス”が起きるという心配もないのではと僕は考えるのです。



 あの場面に戻ってやり直したいと思うことはありませんか、と以前、僕はそんな質問を幾度か受けたことがあります。確かにあの時ああしなければどうなっていただろうと考えてみることは今でもありますし、まだ若かりし頃には過去を変えてしまいたいと真剣に悩んだこともありました。しかし今の僕にはそんな発想は生まれません。少なくとも時間を遡ってまでやり直したいと願うことはひとつもありません(あの素敵な彼女との、あの夜の出来事でさえもね)。何故なら如何に情けない過去であったとしてもそれがその時の僕にとっての精一杯だったと思うからです。またそれが結果的に明らかな失敗だったとしてもそうなってみたからこそ失敗だったと判ったことなのだと思うのです。それもかけがえのない“成果”と云えないでしょうか。

 昔をふり返ること自体、僕はとても大切なことだと考えています。それは“自分探しのタイムトラベル”。しかしその“旅”に必要なのは“タイムマシン”などではありません。それは人生をより良いものにしたいと願う“情熱の翼”。それさえあれば人は、今この瞬間、この場所から自分の“未来”を、そして地球の“未来”をも充分に変えてゆけると僕は感じるのです。
| column | comments(0) | trackbacks(0) | posted by 和栗卓也
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