社会で生きる中において、人は自分の心を砕き、偏見を排除し、多角的に考えたりしながら相手を理解しようとしなければならない時がしばしばあります。時には自分の苦手なことに対しても勇気を持ち、それを乗り越える為の行動を執らなければならないこともあります。またそれを大勢の中で行わなければならないことも発生したりします。
人は誰しもそれぞれに多様な役割と、いくつもの責任が与えられています。ですから自分のひとつの決断が多くの者の運命を変える場面にも実はちょくちょく遭遇しています。しかしどれ程に力を尽くしたとしても悔いが残ることがあります。取り分け誰かを傷つけてしまったことで人は大いに悩みます。どうしたら相手からも自分からも許しを得られるのか必死に考えます。時には言い訳をしたり、誰かの心を欺いたりもしながら・・・・。またそうしたことでさらなる苦しみを人は背負い込んでしまうものですね。
とても取り返しのつかない、と感じてしまうような行いをしてしまった後、そのことで長い時間、場合によっては一生重い十字架を背負い続ける人がいます。しかしそんな自分の行いもいつかは許さなければならない時もきます。誰かの失敗を許すようにいつかは自分のことも・・・・。
実戦的な戦争経験を持っている人はこの日本には少なくなってしまいましたが、視点を少し変えれば、僕等の身近なところでも日々悲惨な戦いが起こり続けていることに気づきます。自分の都合で人を深く傷つけてしまったり、命さえも大切にすることが出来なくなってしまったりしています。そんな経験をした人間が如何にして過去を乗り越え、また再生をしてゆくのか、そんな様を観せてくれる作品に僕はつい夢中になってしまいます。
主演のデンゼル・ワシントンの軍服姿を素敵だと感じる人は多いと思うのですが、僕的にはマット・デイモンのちょっと小心者的な演技が良かったです。たまに昼時のTVでも面白い映画をやってますね。